今回紹介するのは、杉戸アキラさんの【東京怪人ラプソディ】1巻(既刊2巻)です。
人間界とアイスとオモチャとヒーローが大好きな怪人(5歳)
ってプロフィールだけで、ちょっと気になってきませんか?
人間として暮らしたい怪人のお話。
例えるなら、アニメ版【デビルマン】のコメディみたいな感じかな。
ネタバレを含みますのでご了承ください。
【東京怪人ラプソディ】1巻のあらすじ
人間界に「ファイアー」と呼ばれる怪人が現れた。
ファイアーは、人に死と恐怖を与えることを快感とする邪悪なる生き物。
フランケンシュタイン博士 によって産み落とされた 怪人・28号(5歳)は、襲撃した人間界で食べたアイスがきっかけで人間界を気に入ってしまう。
28号は 八郎(はちろう)と名乗り、正体を隠してこの世界で生きていくことを決める。
しかし、人間の味方をする八郎は、同族たちの反感を買ってしまう。
「再教育」という名の脳改造か「死」を迫られた八郎は、襲ってくるファイアーを皆殺しにすることを決意する。
【東京怪人ラプソディ】1巻の感想
- 怪人・八郎 が愛らしい
- コメディとシリアスのギャップがオモシロイ
- ほのぼのお父さんと執事
怪人・八郎 が愛らしい
今までこんな面白くて可愛らしいバトルものってあったかな?
怪人なのにピュアでアイスとオモチャとヒーローが大好き。
そして、人間に変身するとイケメンな大人なのに中身は5歳児という、八郎 のキャラ設定がとても良いです。
ファイアーを倒すために結成されたヒーロー「アンビリバボー」に憧れる姿が、ホントに5歳児のようで愛らしく、本物のアンビリバボーに会って心ときめかす 八郎(このときは28号)の姿は、ピュアそのもの。
戦隊ものが好きな人なら、八郎 の気持ちがわかるはず。
裏切られたときのガッカリ感も(苦笑)
コメディとシリアスのギャップがオモシロイ
バトルものなのにコメディ、コメディだけどバトルもの、なのでアクションシーンもあります。
人間界が好きでただ普通に暮らしたいだけなのに、同族からも人間からも襲われてしまう 八郎 の切なさ。
アクションシーンは本格的だし、「てめぇは同族からも人間からも嫌われてんだよ!」ってセリフに垣間見えるシリアスな部分が、コメディとのギャップになって面白さが倍増するのです。
結果しか見ない父親に嫌気を指して人間界に家出した 八郎、「再教育」と言いながらも同族から守るために連れ戻そうとする父親。
よくある設定なのだけどそれを感じさせないのは、人間と怪人だからなのかな。
ほのぼのお父さんと執事
博士 と 執事、2人ともいいキャラだなぁ。
再教育のために連れ戻そうとする 博士 だけど、ほのぼの感が増すタレ目の三白眼のビジュがイイ!
それに、執事 みたいな真顔で毒を吐くキャラ好きです。
いずれこの2人にスポットを当てた話も出てきそうで楽しみ。
あと、クローンメイド も今後の活躍に期待です。
執事とライバル関係っぽいから八郎に関わってきそうだし、なにより タケ子ばっちゃん の野望のコンセプトにも合いそうだし(笑)
【東京怪人ラプソディ】1巻のあらすじと感想:まとめ
普通のバトルものって、悪役がいて、悪役と戦う正義の味方がいるって図式だと思うのだけど、【東京怪人ラプソディ】は、「真の正義の味方は別人」ってところがイイなぁって思った。
あと、第7話の アンビリバボー1号・城島(じょうじま)の顔アップが「裏の正義の味方」ってカンジで凄く良かった。
1巻の最後でアンビリバボー1号と友達(?)になった 28号 だけど、お互いの正体は知らないままでお近づきになってる 城島 と 八郎 の関係が、これからどう進展していくのかも楽しみの一つ。
コメント