もし、アナタの好きな人がテレパスだったらどうしますか?
もし、アナタにテレパスがあったら?
今回紹介するのは、森本梢子先生の【高台家の人々】です。
地味で冴えないOLと、イケメンエリートサラリーマンが恋に落ちた。
その理由は、彼女の妄想が彼のツボにハマったから。
なんとイケメンエリートサラリーマンは、テレパス能力を持っていたのです。
ネタバレを含みますのでご了承ください。
【高台家の人々】のあらすじ
平野木絵(ひらのきえ)は地味で冴えないOL29歳。
趣味は奇想天外な妄想。
風邪をこじらして5日ぶりに出勤した木絵は、ニューヨーク支社から本社にやって来た高台光正(こうだいみつまさ)と出会う。
光正は、名門・高台家の長男で27歳。
祖母がイギリス人で青い目の長身イケメン。
東大卒、オックスフォードにも留学経験があるハイスペック男子。
そんな光正のことを「王位をめぐる陰謀に巻き込まれた王族の青年」として、妄想世界に登場させる木絵。
たまたまエレベーターで光正と二人きりになったときには、
『突然エレベーターが止まったらどーしよう』
と思ったと同時に妄想の世界へトリップしてしまう。
エレベーターが止まったのは光正の命を狙う悪の組織の仕業だった。
命からがら屋上に逃げ延びた2人。
待機していたヘリの梯子につかまった光正が、「早くつかまって!」と木絵に手を差し伸べる。
「でっ・・・でもっ、脇田課長がやつらの人質にっ・・・」
「仕方ない!課長のことはあきらめよう!」
そのとき「クッ・・・」って声がして「はっ」と我に返る木絵。
光正は咳払いをすると、クールに「着きましたよ、7階」と木絵に声をかけた。
また別のときには、職場の来客を「ランプの精」として妄想世界に登場させていると、絶妙なタイミングで「ぶっ」という吹き出し笑いが。
木絵が振り向くとそこには、笑いをこらえた光正が立っていた。
その後、木絵は光正に食事に誘われ、親密な関係になっていく。
けれど木絵にはひとつだけ気になることがある。
木絵が妄想をしていると光正が笑うのだ。
それも絶妙なタイミングで。
「高台さんって、人の考えてることがわかる・・・の?」
と問いかける木絵に「そんなことができたら不幸だ」と光正は答える。
「他人の本音を知ったら、きっと他人と深く関わることが怖くなる」と。
正光になら考えるだけで気持ちが伝わったらちょっといいかも。と思った木絵は、
「好きです!!」
と頭の中で叫んだ。
すると、光正が「木絵、僕も」と答えたのです。
ビックリする木絵。
やっぱりこの人には聞こえてるんじゃなかろーか、私の頭の中の声が・・・?
【高台家の人々】の主な登場
平野木絵(ひらのきえ)
29歳の地味めOL。
女版「父っちゃん坊や」
趣味は妄想で、奇想天外な物語を頭の中に描き出す。
口下手で女同士の雑談が苦手。
同じ会社のエリート社員・高台光正から声をかけられ付き合うことに。
高台光正(こうだいみつまさ)
27歳のエリートサラリーマン。
名門家系でイギリス人の祖母の血を引く。
人の心が読めるテレパス能力を持つ。
木絵のバカバカしい妄想と人柄に惹かれた。
慎重派
高台茂子(こうだいしげこ)
光正の妹。
大学を卒業し、社会人になって2年が経つ。
光正と同じく、テレパス能力を持つ。
木絵の妄想でうさ晴らしをしている。
容姿端麗で男勝りの性格だが、やや臆病な面を持つ。
高台和正(こうだいかずまさ)
三兄妹弟の末っ子。
就職が決まり、イギリス留学から帰国。
光正・茂子と同じく、テレパス能力を持つ。
意地悪
【高台家の人々】の魅力3つ
- 木絵がカワイイ
- 光正の反応がオモシロイ
- 三兄妹弟が仲良し
- テレパスで読んでる心の中と、三兄妹弟のモノローグの描き分けがわかりやすい。
木絵がカワイイ
まず、木絵の妄想がバカバカしくて笑えます。
「あはは」って笑いじゃなくて、思わず「プッ」って吹き出しちゃうような。
まさに光正と同じ反応をしてしまうのです。
平平凡凡で地味な木絵だけど、なんでも「まぁいっか」ですましてしまう性格。
『三兄妹弟はテレパスなのかも』って思ってるんだけど、「まぁいっか」ですますところは、おおらかさの表れなんじゃないかな。
卑屈になることがなく、ぽや~んとした行動は、読んでるコッチも心穏やかになります。
そりゃ木絵も人間なので落ち込むこともあるのだけど、落ち込んだときの逃げ口も妄想なので、そんなときの物語はいつもよりも拍車がかかって、バカバカしさ倍増なのです。
村人を襲っちゃったり、水泳選手になっちゃったり(笑)
光正の反応がオモシロイ
光正の反応はまさに、読者代表(笑)
クールで笑わなくて人と関わりを持たない光正なのだけど、実は超アホくさいバカバカしい話が好き。
私の光正の第一印象は、「喜怒哀楽の無い人で不愛想で冷たい感じ」でした。
そんな光正が木絵のおかげで普通の感情を取り戻していく話なのかと思ったのですが、全然違った!
イイ意味で裏切られた!
三兄妹弟が仲良し
そして、テレパス能力を持つ三兄妹弟が、実に性格が良くて仲が良いのも、この作品の魅力の一つ。
テレパス能力を持ってるなんて、性格がひん曲がってもおかしくないと思うのに、一番性格の悪い和正でさえ、ヤキモチ程度のカワイイ意地悪。
そう、この作品には悪い人が出てこないのです。
なので気軽に読める面白さがあります。
付き合い始めの彼女を妹弟に紹介するってエピソードで、仲が良いのがわかるし、木絵を本当に気に入ってるってことが伝わってきますよね。
テレパスで読んでる心の声と三兄妹弟のモノローグの描き分けがわかりやすい
このマンガの設定上、ちょっと文字が多い印象を受けるのですが、特に読みにくくはなく、逆にすんなり読める作りになってます。
- テレパスで読んでる心の声は、その人物の背景に文字
- 三兄妹弟のモノローグは四角で囲ってある。
むしろヘタなマンガよりも、誰の心の声なのかわかりやすく描き分けられてるんじゃないかな。
森本先生や編集さんは、このあたりの表現に苦労したのかなぁって思います。
【高台家の人々】の感想
とにかく、木絵の妄想と、その妄想に対する高台三兄妹弟(特に光正)の反応がオモシロイ。
気が付くと光正と同じ反応をしてる自分がいて、「ヤラレタ!」って思ってしまいます。
さすがは森本梢子先生!
森本ワールドに引き込まれっぱなしです。
1巻の第3章でこのマンガに落ちた
「ヤバイ!このマンガ、マジでオモシロイ!読み続ける価値あり!」
って私が思ったのは第3章。
木絵の妄想を読み取った茂子が、光正に電話するシーンで「ぐふっ」って笑い、
木絵に会いに行った光正が、玄関の前で読み取った妄想に「ププッ」って笑い、
最後のオチで光正と同じ反応をしちゃった時点で、完全に落ちました(笑)
木絵の妄想がかなりアホっぽいのだけど、それだけにイイ意味での脱力感があって、自分にもこんな妄想力があったら、もうちょっと生きやすいのかもなぁって思わされます。
テレパス能力はどこまで聞こえるんだろう
テレパス能力のキャラといえば、【スパイファミリー】のアーニャが思い浮かびます。
アーニャの場合は、人の思考が飛び込んでくるので人混みが苦手です。
三兄妹弟は、人の気持ちが読めてしまうから嫌だと思っているようだけど、人混みは平気そう。
やっぱり、生きてきた年月の差かな?
ただ、「電話ではテレパス能力が使えない」って設定は、後々に活きてきそうで面白くなりそうな予感がします。
言葉にしなきゃ伝わらない
他人と話すのが苦手な木絵は、地味で印象が薄い。
「つまらない女」って言われた過去を持つ。
そんな木絵が妄想の中では「言葉にしなければ伝わらない」て思ってるのが、このマンガのオモシロイところだと思います。
だからといって、
「なんで思ったことが言えないんだろう」
って思い悩むことがないのが木絵らしい。
心の中ではちゃんと言葉で表現できてるからこそ、三兄妹弟にはちゃんと意図が伝わってるのが奥深いなぁ。
ただ三兄妹弟は、かなりニブイところがあるよね。
逆に木絵は鋭いのよね。
うーん、奥深い・・・
嫌なことがあったときこそ必要な妄想力
木絵のことが凄いなぁって思ったのは、嫌なことがあったとき、それが怒りや悲しみになる前に、バカバカしい笑い話にしてしまうところ。
どうしても卑屈に考えてしまったり、周りに当たり散らしてしまったりするのが人間というもの。
でも、木絵は違います。
妄想でストレス解消をするのです。
そーゆーとこ、見習いたいなぁって思いました。
妄想は誰にも迷惑をかけないし、お金もかからないしね。
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斎藤工さん演じる光正にきゅんきゅん♪するし、木絵の妄想を目の当たりにして吹き出してしまうこと、間違いなし!
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