今回紹介するのは、多田かおる さんの【イタズラなkiss】1巻(全23巻・未完)です。
【イタズラなKiss】は、1990年6月号から『別冊マーガレット』(集英社)で短編3話の予定で連載開始。
その後、読者からの人気を受け、1999年3月号まで連載。
多田の急逝により未完、全23巻。
今から30年も前に連載されたマンガですが、今読んでも古臭さを感じさせない。
むしろコレが今はやりの「ドS男子」「おもしれー女」の原点だと気づかされるのではないでしょうか。
ドタバタラブコメは、読む人を選ぶかもしれませんが、騙されたと思ってちょっと読んでみませんか?
- ドS男子が好きな人
- ラブコメと「きゅん♪」のギャップが好きな人
- 落ち込んでいて、パワーが欲しい人
- 片想い中の人
そんな人にオススメのマンガです。
ネタバレを含みますのでご了承ください。
【イタズラなkiss】1巻の感想とあらすじ
【イタズラなkiss】1巻・全3話の簡単なあらすじと感想です。
1巻1話のあらすじ
落ちこぼれ女子高生・相原 琴子(あいはらことこ)は、入学式で頭脳明晰な少年・入江 直樹(いりえなおき)に一目惚れ。
けれどクラスが違うため、話すこともないまま高校三年生に。
勇気を出してラブレターも出すも、
「頭の悪い女はきらいなんだよ」
と、受け取りもせずにフラれてしまう。
その冷たい態度に、直樹 の想いを断ち切ろうとする 琴子。
追い打ちをかけるように、新築したばかりの相原邸が震度2の地震で崩壊してしまう。
琴子 に思いを寄せる 池沢 金之助(いけざわきんのすけ)が、琴子 のために募金活動をしていると、直樹 がやってくる。
その時の 直樹 の小バカにした態度が 琴子 の逆鱗に触れ、
「あんたのお恵みなんて死んだっていらないっ」
と 直樹 に喰ってかかる。
すると 直樹 は
「へぇ、そんなこといっていいの」
と、意味深な言葉を残して去っていく。
その日の夜、家を再建するまでの間、居候するために 琴子 の父の親友宅へ向かうと、なんとそこは、直樹 の住む入江家で・・・
1巻1話の感想
今も昔も同居モノのマンガってよくあるけれど、親も一緒に同居するパターンて珍しいって思うのは私だけ?
それに、再婚して義兄弟になっててパターンが王道だけど、【イタキス】は同居というか居候なんだよね。
「我が家」と言えば、安息の地といっても過言ではない場所。
そんな場所に他人が転がり込んできた心境を思うと、不機嫌になってしまう 入江兄弟 の気持ちもわからんでもない。
しかも、入江くん が 琴子 を認識したのは告白されたとき。
なのに同居を了解したのは、入江ママ の押しきりに、入江くん があきらめざるを得なかったからなんだよね、絶対。
入江くんって押しに弱いからね。
それにしても、裕樹(ゆうき)だけでなく 金ちゃん も最初はイケメンだったのね。
(あ、初見の人のネタバレになってしまった)
【イタキス】で「蝸牛」の読み方を覚えたのは、私だけではないハズ!(苦笑)
小3で「蝸牛」が読める 裕樹 は凄いけど、大人になっても「蝸牛」が読めなくて苦労する場面はないぞと言いたい。
1巻2話のあらすじ
入江家に越した翌朝、直樹 は 琴子 に
- 学校までのコースは後について覚えろ。
- 一緒に住んでるって誰にも言うな。
- 学校で話しかけるな。
と忠告する。
通学電車でチカンに遭った 琴子 が 直樹 に「なんで助けてくれなかったのか」と問い詰めると、直樹 は
「勘違いだったりするんじゃないの。自意識過剰ってやつ」
と言い残して行ってしまう。
そんな 直樹 にムカついた 琴子 は、中間テストで学年で100番以内の人がのる掲示板にのってみせると、クラスメイトに宣言する。
琴子 が家で勉強していると、入江ママ が息抜きにとアルバムを持ってくる。
そこには、女の子の格好をした幼い 直樹 の姿が。
琴子 はこの写真をネタに 直樹 を脅し、中間テストまでの一週間、直樹 に勉強を教えてもらう約束をする。
1巻2話の感想
入江ママ が毒親だという感想がチラホラある原因の一つが、「直樹 の幼少期」
このエピソードをマジにとらえてしまったり、【イタキス】をコメディ漫画として受け入れないと、この先ずっとイライラしっぱなしなのではないかと思うのです。
入江ママ がいないと、【イタキス】は成り立たないのよぉ~!!
入江くん が 琴子に「がんばって」って言う、入江くん が初めて優しさを見せたシーン。
一緒に過ごした一週間で、2人の距離(というよりも、入江くん の 琴子 に対する距離)が縮まった証拠。
テストが終わって 金ちゃん とじゃれ合ってる 琴子 を見たときの「関係ないよ」も、1話のときとは感情が違っているのがわかります。
そして、一番に 琴子 の結果を確認しに行く 入江くん。
入江くん ってわかりやすいよねぇ~(苦笑)
1巻3話のあらすじ
琴子 が入江家に入っていくところを目撃してした 金ちゃん は、琴子 に真相を問いただす。
その場をごまかそうとした 琴子 だったが、琴子 と 直樹 が添い寝している写真をクラスメイトに見られてしまう。
- 入江家に住んでること。
- 父親同士が親友なこと。
- 一緒に住んでることは内緒にすること
を 琴子 は白状し、「このことは内緒にしといてね」と念を押す。
ところが、学校の掲示板に貼ってあった「琴子 と 直樹 が同棲している」と書かれたポスターを見た 直樹 に
「おれは迷惑だね。これ以上 おれのペースを狂わされるのはまっぴらだね」
と言われ、入江君がやっぱり好きなんだと再認識し、落ち込んでしまう。
その日の晩、琴子 の部屋で手紙を見つけた 直樹。
その手紙は、読みもせずに 琴子 に突っ返したラブレター。
直樹 がラブレターを読むと、そこには 琴子 のまっすぐで純粋な気持ちがつづられていた。
次の日の朝、通学電車でふたたびチカンに遭う 琴子。
すると 直樹 が助けに来てくれて・・・
1巻3話の感想
「金ちゃんたち がウザイ」って感想が多い1巻3話なのだけど、私は「金ちゃん グッジョブ!」としか思わなかったです。
第1話では「頭の悪い女はきらいなんだよ」と言っていた 入江くん に
「きょう きらいでも 明日は好きになってるかもね」
って言わせちゃうんだから。
入江くん が家族の前でラブレターを暗唱したのは、琴子 の反応を見たかったからなのよね。
琴子 に「こっちもまっぴらごめんよ」って言われて、まだ自分のことを好きでいてくれてるのか確認したかったのよね。
意地悪を言うことでしか自分を表現できない 入江くん。
賛否両論あるだろうけど、私はそんな 入江くん が可愛くてしょうがない。
琴子 に「ほら はっきりいえよ」って言うとこ、はっきり言って欲しいのね~♪って思っちゃう。
2話ではチカンを無視した 入江くん が、3話では助けに来てくれたりと、入江くん の心情が変化する大事なお話。
もぅ!入江くん てば!琴子 からのラブレター凄く嬉しかったのね♪
ホントに素直じゃないんだから♪
ベストオブ【イタズラなkiss】1巻は、3話です。
私のベストオブ【イタズラなkiss】1巻は、3話です。
何度も言いますが、入江くん の心情が変化する大事なお話。
最初は短編3話の予定だったので、本来ならこれが最終話だったわけです。
「いやいや、ここからが本編の始まりでしょ!」
「この続きも読みたい!」
と、当時の読者は思ったのではないでしょうか。
【イタズラなkiss】1巻のあらすじと感想:まとめ
「アナタが好きなマンガは何ですか?」と聞かれたら、一番に思い浮かんでしまうと言っても過言ではないほど大好きな【イタズラなkiss】
それだけに、偏りがある感想になってしまうかもしれないけれど、私の「イタキス愛」をこれからも届けていきたいと思います。
【イタズラなkiss】2巻のあらすじと感想はコチラ
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